存在論

統一存在論は、すべての存在が神様によって創造された被造物であると見る立場であり、被造物の属性(共通の属性)は何であり、被造物はいかに存在し、またそれはいかなる運動をしているかということを扱う部門です。


本存在論は、すべての被造物をその対象としていますが、人間は万物の主管主であって、万物とはその格位が違うので、人間に関しては本性論においてさらに詳細に説明します。

したがって本存在論は、主として万物に関する理論です。

原相論は神に関する理論ですが、存在論は万物に関する説明を通じて原相論を裏付ける理論です。

つまり原相論は演繹的な理論でしたが、ここでは神の属性が、実際にどのように万物の中に現れているのかということを明らかにします。

 

統一原理によれば、人間は神様に似せて造られ(創世記1/27)、万物は人間に似せて造られました。

神は宇宙の創造に先立って、心の中でまずご自身に似せて人間の像(姿)を描いたのです。

 

そして次に、その人間の像を根本にして、それに似せて万物を一つ一つ創造されたのです。

これを「相似の創造」、このような創造の法則を「相似の法則」といいます。

 

個性真理体と連体

本存在論は「個性真理体」と「連体」という二項目に分けて行います。

 

ここで「個性真理体」とは、神様の属性、すなわち原相の内容にそのまま似た個体のことをいうのであり、一個体を他の個体との関係を考えずに、独立的に扱う時の被造物をいい、一個体を他の個体との関係から見るとき、その個体を「連体」といいます。

 

被造物(存在者)は神様に似せて造られたので、すべての被造物の姿は神相に似ています。

神相には普遍相と個別相があるので、すべての個体は、普遍相と個別相をもっています。

 

ここで普遍相とは性相と形状および陽性と陰性をいい、個別相とは各個体がもっている特性をいいます。

まず個性真理体の普遍相、すなわち性相と形状、陽性と陰性について説明します。

(個別相については省略します。)